2月定例議会の個人質問は新型コロナウイルスの影響で3月6日の1日のみ。私は質問日数制限の関係で質問できませんでした。
質問本文はすでに市当局に提出していたので、幻(?)に終わった質問原稿を以下に載せます。
1、学童保育(放課後児童クラブ)について
(1)保育内容について
4月から22の市立の学童保育がスタートします。ふれあい公社に運営委託する一元化です。
私は11月議会で厚生労働省が「運営指針」で保育の中身を定めていることをとりあげました。これは「全国的な標準仕様に」とされているものです。しかし市は、参考にはするが最低基準ではないという位置づけです。市立を名乗る以上高い質の保育を目指してほしいと考えます。
質問ア:一元化をへて、月給の支援員の人数が減るクラブや、週30時間制限により勤務時間が減る人が出るクラブがいくつありますか。
質問イ:市は「放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例」で「常に、その設備及び運営を向上させなければならない」としています。保育内容が下がることは条例に抵触しませんか。
質問ウ:勤務条件や保育の中身について、委託元として市が関与できますか。
質問エ:行事費用年間5千円上限は低すぎます。見直しが検討できませんか。
質問オ:学童保育の質の向上のために、作業療法士の活用を先の11月議会質問で提案しました。新年度にとりくみは行われますか。
利用料について、減免を作ったことは評価すべきことだと考えます。さらに、所得に応じた利用料に変えることを求めます。
質問カ:申し込み児童のうち、生活保護世帯、ひとり親世帯(児童扶養手当受給世帯)、兄弟姉妹世帯の割合はどれだけですか。
(2)一元化しないクラブについて
一元化すると支援員の処遇や保育内容が悪くなると、ふれあい公社に一元化せず自分たちでがんばると決めるクラブがあります。
質問ア:複数のクラブで連合した運営主体をつくることができないかという声まで聞きます。どう考えますか。
質問イ:一元化の内容は、この3年のうちに見直しを行いませんか。
(3)量の確保について
一元化するクラブに入所を希望した児童のうち、通年利用を希望した9名が保留になりました。高学年であり、それまで入っていたのに点数化によってはじき出された可能性があるものです。支援員が足りないからだと仄聞しています。また、部屋が足りず入所を断ったというクラブの話も伺っているところです。
市は需要予測を出しています。どれだけの利用があるか分かるなら、必要な人と施設の確保をすべきです。
質問ア:入所の点数について、小学1年生だと50点の一方、障害がある場合は10点です。障害の程度によっては、はじかれればたちまち働けなくなります。点数の見直しはできませんか。
質問イ:市立クラブの支援員の確保はどこの責任で行いますか。
質問ウ:需要を満たす施設の整備は、市立或いは今までの運営委員会かを問わず市の責任で行うという認識でよいでしょうか。
2、循環型社会におけるごみ処理について
(1)広域化について
岡山市は南区豊成の岡南環境センターを、久米南町と玉野市のごみも燃やす広域処理施設として現地で建て替える計画です。
質問ア:元々岡南環境センターは、廃止の予定でした。当初予定していた2か所の方針をどう総括し、3か所に変えたのでしょうか。
質問イ:現場での建て替え中、ごみ処理はどうしますか。期間はどれだけですか。
質問ウ:広域処理施設には、連続燃焼に必要なごみの最低量がありますか。それを下回る場合はどうしますか。
質問エ:広域処理施設は岡山市に委託ですか。3自治体で組合にしない理由は何ですか。
質問オ:災害ごみの処理を見越した余裕ある処理能力です。仙台市などのように臨時につくるのではいけないのでしょうか。
質問カ:費用の自治体ごとの負担はどうなりますか。いつの時点でのごみ排出量を反映させますか。
質問キ:炉は大きな災害ごみでも燃やせるストーカー炉になりますか。
質問ク:岡南環境センターは直営で、当新田や東部は民間委託です。技術を継承する上で、どこかで直営の運営を行う必要がありませんか。
質問ケ:国は昨年5月20日、産廃のプラスチックの処理を自治体に求める「廃プラスチック類等に係る処理の円滑化について」という通知を出しました。岡山市は受け入れるのでしょうか。
(2)ごみ処理について
地球規模の気候変動は先送りの許されない非常事態です。日本でも台風・豪雨災害の大規模化が深刻です。安倍政権による石炭火力発電の温存増設など、経済活動、もうけを気候対策に優先しては人類の未来は守れません。
岡山市は地域温暖化対策実行計画(改訂版)で、温室効果ガスを2013年度基準で9.7%、2020年度に削減する短期目標をもっています。市の積極的な取り組みを求めます。
質問ア:家庭系ごみの4割が厨芥類、生ごみです。堆肥化で大幅削減できませんか。
質問イ:家庭系ごみは生活している限り必ず出ます。元々行政の責任で行うものであり、市民に負担を求める筋合いではありません。ごみ有料化をもとの無料に戻しませんか。
質問ウ:有料ごみ袋の売り上げから経費を引いた額は、温暖化対策に使うとしています。ごみ袋の売り上げが無ければ行わなかった施策はありますか。
質問エ:PETボトルやプラスチックは分別して民間や公民館などで出せる場所があります。岡山市内の排出量は把握していますか。
質問オ:分別回収したプラスチックのうち、マテリアルリサイクルした割合はどれだけですか。その他の行き先はどうなっていますか。
質問カ:プラスチックそのものを出さない排出規制を、市として音頭をとりませんか。
質問キ:事業系ごみ処理手数料についてです。もうけをあげる業にともなって出るごみであり、税金投入しないのがスジだと考えます。経費に見合った手数料になりますか。
質問ク:温室効果ガスの削減目標達成にむけての進捗状況はどうなっていますか。
3、岡山芸術創造劇場(仮称)について
予算案で、市民参加型のダンス公演や市民団体との協働事業に1億2500万円計上されています。以前、「本施設が市民や文化芸術団体の行っているさまざまな活動をつなぐハブとなって、新たな活動や動きを生み出していくことが重要」という答弁がありました。劇場を通じて市民が芸術に触れる機会が増えてほしいです。
質問ア:協働とはどんな方々と何を行いますか。
質問イ:岡山の街で実際にとりくまれてきた活動を、どう横につなげますか。
今議会に使用料など設置条例の検討状況が示されました。平日丸一日、入場料による割増がなく冷暖房を5時間使った場合の使用料は、市民会館大ホールは11万5,300円ですが、大劇場は28万円で2.4倍を超えます。同様の条件での市民文化ホールは88,310円で、中劇場は16万3千円で約2倍になります。さらに学校や文化団体が受けられる3割減免を使った場合の市民文化ホールは72,032円で2.3倍です。
以前の議会で、私が減免の必要性を質問した際、「受益者負担の観点から使用料の減免は設けない」という答弁でした。元々の使用料が上がる上に減免もなくなれば、文化芸術活動への足かせになりかねません。
質問ウ:使用料が上がると利用したい人ができなくなる、という懸念がありませんか。
質問エ:今行っている減免の意義は何ですか。新たにつくる劇場に必要ないという理由は何ですか。
2020年03月06日
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