主催は岡山市職員労働組合などが参加している実行委員会です。
午前中は分科会で、社会保障や平和、行財政改革等のテーマごとに分かれて話し合いをしました。私は「食と農・環境を考える」という分科会に参加しました。
そこでは「フードマイレージ買い物ゲーム」をしました。数人毎のグループに分かれ、年代や場所を違えた設定で晩ご飯の食材を買おうというゲームです。食材には産地と値段が書かれ、予算は当時の食費の平均以内にします。買い物には近所か、郊外のショッピングセンターかの行き先と、自転車かバスか自家用車のどれで買いに行くかも決めます。作った晩ご飯は、発表(写真)をしながら、フードマイレージも計算します。フードマイレージとは食品の輸送にかかる二酸化炭素の発生量で、輸入物や北海道産は安くても近くのものより大きくなります。また自家用車で買い物すればそれだけ二酸化炭素が多く出ます。日々の買い物から環境が考えられ、非常に分かりやすいゲームでした。
その後、グループで意見を紙に書いて発表し合いました。地産地消が大切という話が出る中で、私は「近くの食材で買うのがよいけど、サイフの中身と相談がいる…」と書いたら、後の助言者の発言で触れられました。食と農・環境を守るには消費者の意識化とともに、貧困の解決も必要そうです。地産地消にとりくむ農家の人からは儲けが上がらないという話もありました。市民のとりくみの大きな力とともに、政治の仕事も見えてきた気がします。
昼からは全体会と、朝日新聞記者でジャーナリストの伊藤千尋さんの記念講演でした。「改憲、護憲と言っても、まず憲法を使っていない。活かそう、活憲を」「国民の手に政治を取り戻そう」と熱く語っていました。世界各国の取材で目にした人々の動きが、熱い思いを支えていると感じました。「アイスランドでは地熱、風力発電で電気をまかなう。日本でも原発20基分の地熱発電ができる」「南アフリカのカナリア諸島には市が『ヒロシマ・ナガサキ広場』を作り、日本の憲法9条の碑が建ってる」「ベネズエラでは露天で憲法の本が売られ、子どもを抱えたお母さんが憲法を使うために買っていく」「コスタリカでは軍隊を廃止し、教育に向けた。小学校に入学するとまず『国から愛される権利がある』『愛されていないなら国を変える権利がある』と教わる」「韓国の金大中元大統領は『行動する良心たれ』『行動しない両親は悪の側にいる』と遺した」などなど豊富で元気付けられるものでした。
全体が多彩で実り大きなもので、岡山市民のもっている力の大きさを感じるとりくみでした。
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大量生産すれば単位当たりでは効率が上がるので、輸送だけでなく生産で発生した分も入れて計算しないと物足りません。
日本全体の「二酸化炭素の発生量」を妥当な水準に下げようとするなら、生産地と消費地との物流の最適化を図るべきです。
もっとも、農産物の物流による「二酸化炭素の発生量」がそんなに多いのでしょうか。
その点について、何か報告がありましたでしょうか。
工業なども含めた配置を考えなければ、北海道などから農業を取り上げたら、国土が荒廃し、地域経済が疲弊し切ります。
> 「近くの食材で買うのがよいけど、サイフの中身と相談がいる…」
> 食と農・環境を守るには消費者の意識化とともに、貧困の解決も必要そうです。
必需を満たさず、キレイゴトだけを並べられても困ります。
「衣食足りて礼節を知る」です。
「二酸化炭素の発生量」の八割を二割の人々が排出しているのでしょうから、本来はそこのところを抑えるべきだと思います。
八割、二割は、近代経済学か経営学の説にありましたね、たぶん(笑)
>もっとも、農産物の物流による「二酸化炭素の発生量」がそんなに多いのでしょうか。その点について、何か報告がありましたでしょうか。
特に言及はなかったです。
二酸化炭素の8割は産業界から出ています。地産地消は環境にやさしいですが、温暖化を食い止めるほど二酸化炭素を減らすには産業界への規制が避けて通れません。「個人ができること」の範囲にとどまらない突っ込んだ議論に発展することが大事だし、そういう問題意識を持っている人がけっこう参加していたことは後につながることだと思います。