岡山県保険医協会歯科部会のみなさんと懇談しました。
岡山県で歯科の開業医などをされている人たちです。中林よし子元衆院議員らとともに、実態や政治への思いを聞きました。
小池晃参院議員の質問で、歯科は]線画像診断や歯周治療など73項目もの診療報酬が20年前と変わっていないことについて「大きなインパクトがあった」と言われました。歯科の経営が大変なことは実感されていたが、どこに問題があるかが明らかになったそうです。小池さんの質問自体は1月に訪問したときに教えてもらっていたのですが、それほど大きなものだとは初めて知りました。
歯医者さんの経営は大変です。入れ歯を作るのに時間当たりの収入は3900円。ここから材料費などを引くのです。「きちんとすればするほど赤字になる」「もう衛生士を雇えないから、一人で全部やっているところもある。電話したらすぐに医者本人が出る」「長時間寝ずに働いていてもワーキングプアと変わりない」「衛生士の給料も当然安くなる。岡山のある衛生士学校を卒業するのは50人。求人は650人。それなのに衛生士にならない人が10人を超える」などなど、話はつきません。患者さんの治療費にも関わりますが、よい歯科治療を維持するために、診療報酬の引き上げは避けて通れないと思いました。
国は医療費削減のために保険のきかない自費診療をすすめています。歯科ではかなり以前から導入されています。これについて「自費診療とは、命を人質に高いものを買わせる制度だ」「所得の低い人も、命に関わることだから自費でかかる率は変わらない。それだけ大事な問題」「インプラントも保険をきくようにすればいい」という話がされました。
中林さんは「社会保障が一番の中心になる税金の使い方をしないと」と言うと「社会保障を主軸にすえた政治の打開をやるしかない」と返ってきました。
歯科で働く人が大変なのは聞いていましたが、これほどとは…。「歯医者さんはお金持ち」というイメージがある気がしますが、実態をよくつかみ声を届けないと、と思いました。
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「お金持ちだから歯医者さん」なのだよ(笑)
お金持ちじゃないと「歯医者になる」ことすら困難だからねぇ。。。
医者でもそうだと思いますよ。
開業医ならいざ知らず、勤務医の給料。
絶対値としては普通のサラリーマンよりも良いくらいだけど、
夜間当直だとか週末診療とかの勤務態系を考えると
ある程度の年齢(ちょうど僕らの歳からちょっと上まで)になってくると
「この先、体が持つかな〜」と思うだろうねぇ。
実際、医者を辞めてしまって違う職業に転職する人も多いらしい。
最近の医者不足問題にしても、「医療費削減うんぬん」のからみから
病院の経営面から考えると高報酬を医者に払うわけにはいかないし
かと言って安い給料で嫌な仕事をする義務も無いわけで。。。
飛行機のファーストクラスとエコノミーの違いじゃないけど、ある程度は
「お金持ちと、そうで無い人」の待遇に差があるのは許容すべきなのかも。
なんでもかんでも「平等」ってところに無理があるのかも知れませんね。
#サラリーマンやってると給与明細ってのがあるんだけど
#「年金」で天引きされてる額面みると嫌になるよ。
#残業で終電帰りとかの時なんかは
#「お年寄りは若い者に席を譲りなさい」
#とでも言いたくなるね。いやマジで・・・(笑)
今の医師不足や働き方の問題の原因には医療費削減の政策があります。毎年、必要な社会保障予算から2200億円が削減されています。
保険証一枚でお医者にかかれるのは、生活の安心の基礎だと思います。この懇談でも言われた「命を人質に高いものを買わせる制度」では安心して生きられません。
さて、お年寄りの医療費が現役世代の生活を圧迫するかのような雰囲気作りがされていると感じます。ここではお年寄りと現役世代がともに負担増になっている一方、大企業大資産家減税だけは進められていることを見ないといけないと思います。