安倍首相が5日のテレビで「秋に抜本的な(税制)改正を行う。消費税を上げないとはいってない」と言ったのです。それ以降「あげなくてすむ可能性は十分ある」と、言い方を変えましたが、上げる可能性は否定していません。
自民党の公約に「消費税を増税する」とはないので、参院選はだんまりで、選挙が終わったら増税がやってくることになります。05年総選挙で自民党は「郵政民営化」一本でたたかい、06年07年に実行された定率減税廃止の増税について、ろくに国民の信を問わなかったことを思い出します。
暮らしを直撃する増税を、国民の審判をうけるとなく実行することを民主主義と呼ぶでしょうか。
安倍首相の言っていた増税の理由は、基礎年金の国庫負担分を今の3分の1から2分の1に引き上げるというものでした。この理由は、公明党が03年総選挙で公約した定率減税廃止と高齢者への増税の理由と同じです。定率減税廃止と高齢者への増税で国は2兆8千億円の増税だったのですが、増えた国庫負担は5100億円。公明党は庶民増税を公約実現しても、年金の財源にすることは公約実現しなかったわけです。「年金100年安心」どころかさらなる増税の理由にされる国民にとっては不安でしかたがない話です。
朝日新聞社の世論調査では、消費税を「参院選の争点に」という意見が72%に上るといいます(→リンク)。選挙前くらい民意に耳を傾けてもいいかと思います。
日本共産党は消費税増税に反対です。住民税増税分も元に戻します。大企業・お金持ち優遇をただし、大型公共事業や軍事費などのムダをなくして財源にします(→該当の重点政策)。
一方民主党は「消費税率は現行のまま」と言っています。ところが「(消費税率について)将来は上げる可能性は十分ある」(鳩山由紀夫幹事長、「読売」6/26)と消費税増税路線には違いがないことが見え隠れしています。自民党と同じで、大企業、お金持ちから負担を求める路線がもてないからです(→リンク)。
民主党は自民党と同じく財界大企業からの献金をもらっていますが、しわよせは国民への増税という形になっています。企業・団体献金を受け取らない日本共産党との違いは明らかではないでしょうか。
この6年間で庶民には5兆円の増税、大企業、お金持ちには4兆円の減税がされたといいます(→リンク)。街では「昇給して喜んだ次の月、増税で吹き飛んだ。苦労して生活しているのに」「母子家庭で、お金がないから子どもと二人で風邪をひいたら、片方が病院に行って薬を半分こしている」などの声を聞きます。これ以上の負担をさせる消費税増税は是か非か、選挙後の増税を隠そうとする政党でいいかどうか、この参院選で大いに問いたいと思います。
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別に決めるのでも決めたのでもないのにニュースで流れ、いつのまにか決まったのは別の劣悪なものでした、といった感じです。
庶民ばかりが「痛み」ます。
それでも自民党や公明党の支持率が共産党より高くなるのが不思議ですが、宣伝の規模が違います。
戦力を比べるときは、双方それぞれの力を2乗した値で比べるそうです。
「きっこの日記」で安倍首相の発言を並べていましたが、あんな風な記事であれば判り易いですが、新聞はそんな書き方しませんね(笑い)。
さるさる日記 - きっこの日記 2007/07/09 (月) ウソツキ総理とウソツキ大臣
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20070709
安倍首相はあれで消費税増税を公約にしたと言うでしょうから、参議院で与野党が逆転しても民主党の協力があれば、消費税増税は間違いないでしょうね。
庶民の声を代弁する日本共産党の発言の機会を増やしたいですね。
asahi.com:日記に「おにぎり食べたい」 生活保護「辞退」男性死亡 - 社会
http://www.asahi.com/national/update/0711/SEB200707110049.html
より
病気の中高年で簡単に仕事がみつかるわけない、鬼です。
又悲しい事が起こりました!
残念です。
北九州の事例は本当に痛ましいです。増税や負担増の議論をするとき、負担が増える庶民がどういう暮らしになるかを、考えていないのではないかといつも思ってしまいます。