参院選岡山選挙区予定候補と、評論家の田原総一郎さんとの討論会に行ってきました。
倉敷青年会議所主催の企画で、会場のくらしき作陽大学に数百人が集まって話を聞きました。
討論会は、最初に田原さんが「この参院選の意味するもの」という基調講演をしました。そして自己紹介、地方分権、格差社会、教育、憲法改正のテーマで参院予定候補一人づつに質問をするという形式です。自民党の片山虎之助さん、日本共産党の植本かんじさん、民主党の姫井ゆみ子さんの順に討論をしました。またそれぞれの予定候補の質疑の後にフロアからの質問も少し受け付けていました。
私は「しんぶん赤旗」の通信員として写真を撮っていましたが、望遠のきくデジカメを持っていなかったので、赤旗に採用されるかは分かりません。写真は田原さんの質問に答える植本さんです。以下、私の感想を書いてみます。
自民党の片山さんは、「三位一体改革」で自治体ごとに税源格差が生まれるという指摘に対して、格差の問題を認めました。そして地方に入る地方消費税を、消費税を上げるときにどれだけにするかが対策だと言いました。「三位一体改革」は国による自治体リストラでしたが、地域格差を改善したいなら消費税増税だという話です。また、大企業の偽装請負について話をふられたのですが、それには答えませんでした。また憲法について、自衛隊を軍にして国際貢献できるようにし、法律で歯止めにすると言いました。今まで法律で際限なく海外派兵を進めてきたというのに!
日本共産党の植本さんは、党の政策をきちんと話そうとしていました。しかし田原さんの矢継ぎ早のツッコミのなか、聞く人に分かりやすく伝えることに苦戦をしていました。日本共産党の政策を短く言うのは難しいですが、自在に語れなくては「共産党の言うことはみんな同じ」「四角四面で伝わらない」と言われてお終いです。私は「自分ならどう答えるか」を考えながら聞きました。私は05年総選挙で、形式は違いますが公開討論会に出ました。その時は相当イヤな汗をかいたものですが、その経験もあって次の日から「演説がよくなった」と言われたことがありました。今日を経て植本さんは何を身にするでしょうか。
民主党の姫井さんはしきりに「自民と民主はどう違うのか」を聞かれていました。「保守は自民、革新は共産。では民主は」と聞かれて「改革派です」と答えたり、「官僚支配を変える」などと答えにくそうに話していました。質問の度に私の席の後ろの人が、姫井さんに向かって「政官財の打破!」と言っていましたが、姫井さんからは語られませんでした。民主党に期待する人の思いと、民主党の実態のギャップであるかのようです。憲法については、議論するのはよいけれど、参院選の争点にするのは反対で、憲法に国際貢献の条文を加えたいとのことです。改憲の動きがあり、党の提案もあるのに争点でないというなら、有権者の意思はいつ示せばいいのでしょうか…。
いろんな意味で勉強になりました。私が田原さんの質問を受ける身になったとしたら、しどろもどろでしょう。私ももっと精進しなければと思いました。来てよかったです。関係者の皆さんおつかれさまでした。
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選挙では候補者や政党のことを有権者にきちんと知らせることが一番だと思うので、人の話を聞くことがないといけませんね。
弁証法ですね。
共産党の理論は論争のなかで発展してきたと言います。固定した「命題」でも「教義」でもなく、私たち自身が発展させていく、弁証法そのものだと思います。
幅広い人たちの心に届くよう、うったえを研ぎすませたいですね。